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【PROFILE1001】ROS-1陽性非小細胞肺癌に対するクリゾチニブ(ザーコリ)の長期フォローデータ

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    肺癌, ザーコリ, ROS1, クリゾチニブ, PROFILE1001
     先日のAnnals os Oncology誌にクリゾチニブ(ザーコリ)のROS1陽性非小細胞肺癌に対する効果と安全性を見た第1相試験「PROFILE1001」試験の長期フォローデータが掲載されましたので「Crizotinib in ROS1-rearranged advanced non-small-cell lung cancer (NSCLC): updated results, including overall survival, from PROFILE 1001」(Ann Oncol 2019)について勉強しました。
     ROS1陽性非小細胞肺癌に対する分子標的薬はクリゾチニブしかない現状ですが、長期データが存在することは患者さんにとっても励みになります。
    【背景】
    〇現在進行中の第1相試験であるPROFILE1001試験において、クリゾチニブはROS1再構成非小細胞肺癌症例に対して抗腫瘍活性を認めた。
    〇ここで我々はアップデートされた46.2カ月のフォローアップでの抗腫瘍効果、OS、安全性データを示す。
    【方法】
    〇ROS1ステータスはFISHあるいはrtPCRによって決められた。
    〇全症例は1日2回の250mgのクリゾチニブが投与された。
    【結果】
    〇53例がクリゾチニブが投与され、中央値で22.4カ月の治療期間であった。
    〇データカットオフ時に治療は12例(23%)で継続されていた。
    〇奏効率は72%(95%CI:58-83%)、6例がCR、32例がPR、10例がSDであった。
    〇効果は持続した(効果持続期間の中央値は24.7カ月、95%CI:15.2-45.3カ月)。
    〇奏功は異なるサブグループ間でも一貫していた。
    〇無増悪生存期間の中央値は19.3カ月(95%CI:15.2-39.1カ月)。
    〇26例(29%)で死亡のイベントがおこり、27例が残り、14例(26%)がデータカットオフ時でフォローされていた。
    〇全生存期間の中央値は51.4か月(95%CI:29.3カ月-未到達)であり、生存率は12カ月、24カ月、36カ月、48カ月時点で79%、67%、53%、51%であった。
    〇全生存期間とROS1のfusion partnerとの間に相関は認めなかった。
    〇治療関連有害事象は主にグレード1,2であった。
    〇グレード4以上の有害事象は認めず、有害事象に関連する治療の中止は認めなかった。
    〇新規の安全性シグナルは長期のクリゾチニブ治療でも報告されなかった。
    【結論】
    〇これらの知見は、ROS1再編成進行非小細胞肺癌におけるOSの新しいベンチマークとして役立ち、この分子サブグループにおけるクリゾチニブの臨床的に意義のある利点および安全性を示し続けている。
    肺癌, クリゾチニブ, ザーコリ, PROFILE1001
    (FIG.1:クリゾチニブの全生存曲線、上記文献より)

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    【ALESIA】アジア人でのALK陽性非小細胞肺癌の1次治療としてのアレクチニブ(アレセンサ)とクリゾチニブ(ザーコリ)を比較した第3相試験

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      肺癌, アレクチニブ, ALESIA, アレセンサ, ALEX, J-ALEX
       先日、Lancet Respir Med誌に中国、韓国、タイのALK陽性症例でのアレクチニブの効果を見た比較第3相試験についての報告「Alectinib versus crizotinib in untreated Asian patients with anaplastic lymphoma kinase-positive non-small-cell lung
      cancer (ALESIA): a randomised phase 3 study」(Lancet Respir Med 2019)がありましたので目を通しました。
       特筆すべきはやはり中枢神経病変を有する症例に対する効果だと思います。
       過去に「J-ALEX試験」「ALEX試験」とありますが、今回は「ALESIA study assessed consistency of the global ALEX.」とあります。。。うまくまとめましたね。
      【背景】
      〇ALK陽性疾患は非小細胞肺癌全体の約5%で起こり、アジアの症例では同様の発症率であると報告されている。
      〇本研究はアジア人症例に限定した無作為化第3相試験でALK陽性非小細胞肺癌症例の1次治療としてアレクチニブとクリゾチニブを比較した。
      〇本研究は国際第3相試験であるALEX試験の無増悪生存による利益の一貫性を評価した。
      【方法】
      〇中国、韓国、タイの21施設で無作為化オープンラベル第3相試験が行われ、18歳以上のALK陽性非小細胞肺癌症例はアレクチニブとクリゾチニブに無作為に振り分けられた。
      〇症状のない中枢神経系病変は許容された。
      〇主要評価項目は調査者評価の無増悪生存期間PFS。
      〇効果を見た主要解析症例は無作為化で振り分けられたITT集団で行った。
      〇安全性を見た主要解析では少なくとも研究薬剤を1回でも投与された症例で行った。
      【結果】
      〇2016年8月から2017年5月までに187例が無作為化され、125例がアレクチニブ、62例がクリゾチニブ群となった。
      〇フォローアップの中央値は 
       アレクチニブ群 16.2か月(IQR 13.7-17.6)
       クリゾチニブ群 15.0カ月(12.5-17.3) であった。
      〇調査者評価の無増悪生存期間は有意にアレクチニブがクリゾチニブより延長した(HR 0.22、95%CI:0.13-0.38、p<0.0001、PFSの中央値 未評価vs11.1か月)。
      〇独立評価委員会評価の無増悪生存期間もアレクチニブ群がクリゾチニブ群よりも延長した。
      〇奏功率は
       アレクチニブ群で125例中114例(91%)
       クリゾチニブ群で62例中48例(77%)であった。
      〇クリゾチニブよりもアレクチニブの方が効果持続時間が長かった(HR 0.22、95%CI:0.12-0.40、p<0.0001)。
      〇中枢神経系病勢進行までの時間ともともと中枢神経系病変のある症例での中枢神経系病変奏効改善した(アレクチニブで治療された44例中32例(73%)、クリゾチニブで治療された23例中5例(22%))。
      〇アレクチニブ群はクリゾチニブ群よりも長い治療期間(14.7カ月 vs 12.6カ月)であるにも関わらず、グレード3-5の有害事象(29% vs 48%)、重大な有害事象(15% vs 26%)は少なかった。
      【解釈】
      〇我々の結果はALEXと一致し、ALK陽性非小細胞肺癌に対する第一選択治療として1日2回600mgのアレクチニブの臨床的有益性を確認している。
      肺癌, アレクチニブ, ALESIA, アレセンサ, ALEX, J-ALEX
      (Fig2:無増悪生存期間を見た生存曲線、上記文献)

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      【REMEDY】日本のEGFR陽性非小細胞肺癌に対する「再生検」の現状

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         EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌症例の1次治療では現行ではオシメルチニブ(タグリッソ)が推奨されておりますが、過去に第1/2世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬で治療が開始されている症例に関しては、T790M変異を検出するための再生検が望まれます。
         昨年、Oncology and Therapy誌に九州がんセンターの瀬戸貴司先生を中心に日本の再経験の現状を示したREMEDY試験の結果「Real-World EGFR T790M Testing in Advanced NSCLC: AProspective Observational Study in Japan」(Oncol Ther 2018;6:203-15)が発表されましたので勉強しました。

         

        【はじめに】
        〇約1/2のEGFR遺伝子変異陽性進行/転移性非小細胞肺癌の症例は2次変異であるT790Mによって第1/2世代EGFR-TKI後に耐性を獲得する。
        〇本研究では日本での実臨床医において、EGFR-TKI治療後T790M遺伝子変異の検査パターンを調査した。
        【方法】
        〇この前向き観察研究は第1/2世代EGFR-TKI治療仲居病勢進行が記録されたEGFR遺伝子変異陽性進行/転移性非小細胞肺癌症例が登録された。
        〇T790M変異検出のためのサンプル方法と病勢進行後の治療ストラテジーを前向きに記録した。
        【結果】
        〇本研究には236例が含まれ(女性67.4%、年齢の中央値は73.0歳)、205例(86.9%)が3種類の方法のいずれかで再生検が行われた。
         137例(58.1%)が血漿検体
         68例(28.8%)が組織あるいは細胞診検体
        であった。
        〇組織/細胞診検体のうち80.6%に腫瘍細胞が含まれており、それらの検体のうち40%にT790M変異陽性であった。
        〇T790M変異は血漿検体の19.7%でしか検出されなかった。
        〇T790M検査が行われた199例の症例のうち、61例(30%)が陽性となり、続いて56例(91.8%)がオシメルチニブを投与された。
        【結論】
        〇第1/2世代EGFR-TKIで治療され病勢進行後に再生検を行った日本人症例の87%で約30%でT790Mが陽性であり、オシメルチニブを投与する適応となった。
        〇血漿検体は非侵襲的ではあるが、組織や細胞診検体と比較してT790M変異を検出するのには感度が低い再生検方法である。
        肺癌, EGFR, 再生検, REMEDY
        (Fig.1:日本の再生検の現状、上記文献より)

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        EGFR陽性非小細胞肺癌における第1世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬治療後のアファチニブ(ジオトリフ)

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           埼玉医科大学国際医療センターの山口央先生からの報告で第1世代EGFR-TKI治療後のアファチニブ(ジオトリフ)についての報告「Re-challenge of afatinib after 1st generation EGFR-TKI failure in patients with previously treated NSCLC harboring EGFR mutation」(Cancer Chemother Pharmacol 2019)について勉強しました。
           EGFR陽性NSCLCの症例は、実際は初回EGFR-TKI後に化学療法を行ったり、T790Mの有無でOsimertinibを使用したり、後治療でもう一度同じTKIを再投与したり、はたまた違うTKIを使用したりでなかなかPFSだけで薬剤選択を判断することが難しい現状があります。本研究は実臨床に即した内容で大変勉強になり、勇気づけられました。

           

          【背景】
          〇ゲフィチニブによる治療後のエルロチニブのReチャレンジはEGFR陽性非小細胞肺癌症例においていくらかの利益があると報告されている。
          〇しかしながら第1世代EGFR-TKI治療失敗後のアファチニブによるReチャレンジについてはほとんど知られていない。
          【方法】
          〇2015年5月から2018年8月までに、我々の施設でゲフィチニブあるいはエルロチニブ治療後にアファチニブが投与された62例のEGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺癌症例がこの後ろ向き研究に含まれた。
          【結果】
          Reチャレンジとしてのアファチニブの全奏効率は17.0%、病勢コントロール率は79.2%であった。
          〇第1世代EGFR-TKIの治療期間の中央値は14カ月であった。
          多変量解析では、喫煙歴、PS、第1世代EGFR-TKIによる治療期間が10カ月が無増悪生存期間が不良な独立した予後規定因子であった。
          〇全生存期間の有意な予後因子はPSと第1世代EGFR-TKIによる治療期間が10カ月以上があり、特にEx19 deletionにおいてそうであった。
          【結論】
          〇アファチニブによるReチャレンジは、前治療での第1世代EGFR-TKIによる治療期間が10カ月以上あった進行EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌において第1世代EGFR-TKIによる治療後の1つの治療選択肢として確認された。
          肺癌, アファチニブ, ジオトリフ, EGFR
          (Fig1:第1世代EGFR-TKI治療期間10カ月で層別化したアファチニブのPFS, OS、上記文献より)

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          【CheckMate568】非小細胞肺癌の1次治療としてのニボルマブ+イピリムマブはTMB≧10mut/mBでPD-L1発現に関係なく効果的

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            肺癌, ニボルマブ, イピリムマブ, オプジーボ, ヤーボイ, CheckMate568
             1次治療でのニボルマブ+イピリムマブの臨床試験である「CheckMate568試験」の結果がPD-L1発現率やTMBによって層別化されて評価されました。先日のJCO誌に「First-Line Nivolumab Plus Ipilimumab in Advanced NSCLC (CheckMate 568): Outcomes by PD-L1 and TMB as Biomarkers」(JCO 2019)が掲載されましたので勉強しました。TMBも一般的に検査できるようになれば、今後の治療選択肢に加わることができると考えます。有害事象は思ったよりも許容範囲内な印象でした。
            【目的】
            〇CheckMate568試験はオープンラベルの第2相試験で、進行/転移性非小細胞肺癌における1次治療としてニボルマブ+低用量イピリムマブの効果と安全性を評価した。
            〇PD-L1の発現とtumor mutational burden(TMB)による効果の関連も評価した。
            【方法】
            〇288例が未治療あるいは再発のステージB/鹸の非小細胞肺癌で、ニボルマブ3mg/kg、2週間毎+イピリムマブ1mg/kg、6週間毎が投与された。
            〇主要評価項目は、PD-L1発現率≧1%あるいは<1%での奏効率ORRとした。
            〇基礎のTMBによる効果は副次評価項目とした。
            【結果】
            〇検査可能な腫瘍のある治療された患者群のうち、288例中252例(88%)でPD-L1が評価され、120例中98例(82%)でTMBが評価された。
            奏効率ORRは
             全症例で30%
             PD-L1≧1%で41%
             PD-L1<1%で15%

            であった。
            〇奏効率はより高いTMBで増加したが、10変異/メガベース(mut/mB)以上でプラトーになった。
            PD-L1の発現に関わらず、
             TMB≧10mut/mB群(n=48例、PD-L1≧1% 48%、PD-L1<1% 47%)
             TMB<10mut/mB群(n=50例、PD-L1≧1% 18%、PD-L1<1% 5%)
            とTMBが高い群が奏効率が良かった。

            〇無増悪生存期間PFSもTMB≧10mut/mB群が延長した(7.1カ月 vs 2。6カ月)。
            〇グレード3/4の治療関連有害事象は患者群の29%に認められた。
            【結論】
            〇ニボルマブ+低用量のイピリムマブは進行/転移性非小細胞肺癌の1次治療として効果的で許容可能である。
            〇TMB≧10mut/mBの症例はPD-L1発現群/未発現群のいずれでも奏効率と無増悪生存期間を改善し、1次治療としてのニボルマブ+イピリムマブにおけるバイオマーカーとしてのTMBの評価において潜在的に関連するカットオフとして同定された。
            肺癌, ニボルマブ, イピリムマブ, オプジーボ, ヤーボイ, CheckMate568
            (Fig2:PD-L1発現率とTMBで層別化した無増悪生存期間、上記文献より)

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